30.鎖樋専用のルーフドレンについて、ルーフドレンの種類と鎖樋との接続方法
ルーフドレンには場所と用途と排水能力にあわせて様々な形がありますが、屋上で使い、周囲の水を集めて下階に流す通常タイプのルーフドレンと、上階からパイプ竪樋で流した水を一旦受けて、下階に流す中継ドレンというものがあります。屋上から各階に連続して鎖樋を繋ぐ場合、どのような繋ぎ方をすれば良いのか解説します。
1.ルーフドレンの種類について
通常タイプのルーフドレンはこちらの写真と図面のような形状のものです。大きな建物の屋上に行く機会があり周囲を見渡せば、きっとこのような形のルーフドレンを見ることができるでしょう。これは屋上に降った雨水を下の階に流すときに水をパイプ竪樋(鎖樋)に導いて排水し、同時に落ち葉などのゴミを集める役割を果たしています。
注:製品図面、写真はカネソウ株式会社 製品名はEMR-1-50
中継ドレンとは上階で集められてパイプ竪樋経由で落ちてきた水をそのまま受け、さらにドレン周囲の水も同時に排水できる形状のドレンです。基本的には通常のルーフドレンと形状はほぼ変わりませんが、ストレーナーと呼ばれる網状の部品に上から伸びてくるパイプ竪樋を差し込めるように上面に開口部があります。ストレーナーは通常のルーフドレンにも中継ドレンにも付属しますが、双方ともに落ち葉等のゴミを集めて排水に流さない役割を持っています。
注:製品図面、写真はカネソウ株式会社 製品名はEMB-1-50
2.各階のルーフドレンに連続して鎖樋を取り付ける際の納まり
上下の階から連続して鎖樋を繋げる場合、天井から伸びる鎖樋とドレンに取り付けられて下の階に伸びる鎖樋が重なる場合があります。鎖樋は上端部と共に下端部を固定する必要がありますが、下端部にルーフドレンがある場合、スラブの防水層を痛めること無くこのように納めることができます。
こちらの図面のルーフドレンはカネソウ株式会社が鎖樋の取り付けに使用できるドレンとして開発したものです。そのため、こちらの製品に関しての詳細や販売についてはカネソウ株式会社までお問い合わせください。
注:図面はカネソウ株式会社が作図
注:品番:EMB-RCT-1-50
注:鎖樋は筒Tohの特注ワイヤー仕様(特注ワイヤー仕様の詳細についてはこちらをご覧ください⇒17.高層階などへの鎖樋設置について)
3.ルーフドレンへ鎖樋を取り付けるときのTips一覧
ルーフドレンへ鎖樋を取り付ける時のTips一覧をこちらにまとめてあります。取付パターンに応じて様々な取付方法がありますので、あわせてご覧ください。
10.ルーフドレンへの鎖樋(筒)の取り付けについて -その2-
25.こんな時どうする?鎖樋の排水能力を超える場合の納め方について
以上となりますが、こちらの内容にご不明な点や必要な情報がありましたら、瀬尾製作所までお気軽にお問合せください。