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28.リングタイプの鎖樋とカップタイプの鎖樋、どちらを選ぶべきか?

鎖樋には大きく分けて2種類の形があります。リングタイプの鎖樋とカップタイプの鎖樋です。本コラムではそれぞれの形状とその特徴を伝えて、設置する場所に適した鎖樋を選ぶためのお手伝いをします。

 

1.カップタイプとリングタイプの鎖樋とは?

 

カップタイプの鎖樋とは、個々の鎖樋の外側に底が抜けたカップ状の水を受け止めるカバーがあり、雨を受け止めて水を流すことを繰り返す形の鎖樋を指します。

 

リングタイプの鎖樋とは、リング形状の鎖が連結されて1本の鎖樋となる形状のもので、リングの表面に水が伝わるように流れるタイプの鎖樋です。リンクタイプの鎖樋と呼ばれることもあります。

 

この2つの大きな違いは水の流れ方です。カップタイプの鎖樋はカップの内側を水が流れますが、リングタイプの鎖樋はリングの表面を伝って流れていくことが特徴です。

 

2.カップタイプの鎖樋の特徴

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カップタイプの鎖樋(瀬尾製作所 玉L)

カップタイプの特徴は水が内側に集められて流れるので、水の流れ方が綺麗で周囲への水の飛散も少なめです。周囲に樹高の高い木があり落ち葉などが流れ込む場合には、それがカップに溜まり掃除などのメンテナンスの頻度は上がるかもしれません。カップの形状や素材の種類によって様々なデザインのバリエーションがあり、和風のデザイン、現代的なデザイン、クラシカルな雰囲気のデザインなど建築のデザインにあわせた鎖樋を選ぶことができます。水がサラサラと流れる心地よい音もカップタイプの大きな特長です。

 

3.リングタイプの鎖樋の特徴

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リングタイプの鎖樋(瀬尾製作所 波紋)

リングタイプの鎖樋は軽やかでシンプルな形状が特徴です。建物に彩りを添えるネックレスのように鎖樋をお使いいただけます。ただし、水が外側を伝って一直線に地面に向かって流れるため、カップタイプと比較して水の飛散が多くなる傾向があります。落ち葉などが多い場所では清掃などのメンテナンス頻度はリングにゴミが詰まることが無いため少なくなります。

 

4.設置に適した場所

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それぞれの特徴を踏まえると、リングタイプは樹高が高い木があるところ、森や林の近くで使う場合に鎖樋の掃除の回数を減らしたいときには有効です。シンプルなデザインを活かして、竪樋をあまり目立たせたくない場所があれば、その場所にも効果的にお使いいただけます。水は飛び散る傾向があるので人の動線が少ない場所がおすすめです。例えば玄関以外の場所、人があまり通らないお庭に面した場所などが候補になります。

カップタイプは水の流れが綺麗で飛び散りにくく、人の動線が比較的近い場所でもお使いいただけます。水の流れる音も楽しめるので、人がよく通る場所での設置が良いでしょう。例えば玄関の脇やテラスがあるような場所、または外で人が集まりコミュニケーションをするような場所の近くで使うこともおすすめします。

 

鎖樋を使って、雨の日でも日々の暮らしをもっと楽しみましょう。